Stap 14: 2軸ブラシレス・ジンバルの作成
Arduinoとブラシレス・モータを使った1軸ジンバルが、所期の動作水準に達したので、実用的な2軸ジンバルの作成に取り掛かりました。 補正の対象は、ティルト(見上げ/見降ろし) とロール(水平線の傾き)です。 なお、ブラシレス・モータにつなぐPWM端子の数を確保するため、ArduinoのボードをUNOからMEGAに変更しました。
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ジンバルのフレームは、工作が容易なプラスチック製のユニバーサル・プレートと金属製のL字アングルを主に使いました。 このフレームの工作で最も大変だったのは、次の2つです。
- カメラを載せるマウントの部品選択・・・カメラの重心に上手く合う部品を見つける
- ティルト軸のピン (軸と穴) の取り付け
上の2番目の困難は、GoProより大きなカメラを搭載することで生じます。 ブラシレス・モータは基本的に良質なピン (回転軸) として機能します。 しかしカメラが重いと、片持ち梁では無理があります。 このため、カメラを挟んでモータの反対側に円滑でガタのないピン(軸と穴)を別途取り付ける必要があります。
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取り敢えずフレームを仕上げて、搭載予定のカメラを載せてテストしたところ、下記の2つの問題が生じました。 これらの原因と対策の概要は最後のステップで説明します。
- フレーム全体の震動(減衰しないビビリ:chattering)
- ジャイロとArduinoの通信異常(SPIの不具合)
なおこの段階の電装は、ブレッド・ボードとジャンパ・ワイヤを使った仮組です。 下の開発動画(13)は、意図的なティルト機能を加味した2軸ジンバルの動きを見たものです。 この動画で見る限り、上手く動作しているように見えます。
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■開発動画(13):2軸ブラシレス・ジンバルの動作確認(その1)
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これに対し下の開発動画(14)では、ジンバルに載せたカメラの撮影映像 (右上) も同時に確認できます。 これによると、水平線 (ロール) の補正に改善余地があることが分かります。
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■開発動画(14):2軸ブラシレス・ジンバルの動作確認(その2)